仕事と趣味の壁なくそう

IT業界とか働き方とか趣味について個人的な思いを語ります

偉い人が「速さ重視」で注文したシステムがどうなったのか

note.mu

これを読んで見て、偉い人が「速さ重視」と注文したシステムを経験したことがあるのを思い出した。
反面教師の意味でどうなったか書いてみようと思う。
怪文書のひとつとしてみてクレメンス。

初期構築~リリースまで

既存システムを転用したことで、エンジニアから「問題あり」と認識されていた構成が自動的に採用されていた。
毎日夜遅くまで残業して完成させた 。

リリースで得たもの

社内表彰で金一封
劣悪な保守性
多大なバグ

その後どうなったか

初期リリースでスピード感だけは達成でできてしまったことで、偉い人に「やればできる」と思われてしまう。
偉い人は初期投資を回収するために、案件を絶え間なく降らせてくる。 (金にならないリファクタリングなんぞ興味はない)
一方、現場では定期的にバグが発生、調査保守で工数が増大し、メンバーが疲弊し、モチベーションは駄々下がりの悪循環。
現場から偉い人にスケジュールの調整をすると「なんで間に合わないの」と詰められる。

ほかにも以下のようなことが発生。
* 人が足りないのでSESを採用したら、素人をぶち込まれる。
* 残業が状態化し「あの部署ははいつも残業してるね」といわれる。
* 初期構築者は、退職や異動でだれもいなくなる。
* 入院する人が出た。その人は残念ながら会社には戻ってこれなかった。
* 偉い人が業界標準から逸脱するような案件をやらせる。
* 商品の強みが価格でしかないため、予算がそこをついて、価格競争についていけなくなった。

そして驚いたのが偉い人の退職。
あれだけ現場に無茶させておいて簡単に辞めると聞いたときは、どす黒い感情が浮かんできた。
後の話だが、偉い人権限他部署にごり押ししていた影響で、他部署への依頼をする際に塩対応されるようになった。

教訓

  • 保守を犠牲にして、スピード重視で結果出してしまうと「やればできる」と思われる罠がある。
    適切なタイミングで交渉しよう。(リリース後にリファクタリング期間がほしい)
  • いまのご時勢、上司や偉い人なんてころころ変わる。
  • 上司に対してイエスマンしてると首を絞めることになる。
  • 仕事を依頼するときに、相手の納得感は非常に大事。
    権力でごり押ししてもいいことないよ。

最後に

リファクタリングを軽視するようなシステムに理解のない人が上に立つとそこの人が不幸になりやすい。
信頼できない人のしたで我慢して働くより、 信頼できる人と何でも言い合える環境で働くほうがいいと思った。(小学生並みの感想)